2014年3月1日土曜日
広島のみで蔓延する違法薬物「メリーちゃん」
広島のみで蔓延する違法薬物「メリーちゃん」
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広島県警佐伯署は24日までに、覚醒剤取締法違反(使用)容疑で広島市佐伯区の無職の男(44)を逮捕した。「合法ドラッグを使った」と言って同署に出頭。不可解な行動から、薬物事情に詳しい専門家は「広島にだけ蔓延する『メリーちゃん』を使った」と指摘する。
佐伯署によると、容疑者は22日午前、一人で署を訪れて「合法ドラッグと思って注射したが、効き目がすごいので覚醒剤かもしれない。調べてほしい」と話した。任意で尿検査に応じた後、帰宅。
覚醒剤の陽性反応が出たため、同日午後に自宅で逮捕された。
逮捕容疑は今月中旬から22日ごろ、市内などで覚醒剤を使用した疑い。「合法ドラッグだと思った」と容疑を否認している。右腕には注射の痕があり、入手経路を調べる。
元麻薬取締官の浦上厚氏は「この情報から考えると、男は『メリーちゃん』を使ったとみて間違いないだろう」と話す。この通称はメリケン粉の「メリー」から取られたもの。MDPVとも呼ばれている脱法ドラッグで、昨年8月に麻薬取締法で指定された、かなり危険な薬物だ。
浦上氏がすぐに薬物の種類を特定したことには理由がある。
「メリーちゃんは広島県でしか摘発されていない。他の県では1~2件だけ。そして、覚醒剤によく似た作用を持つ。一般的な合法ドラッグで注射して使うものはないが、メリーちゃんだけは覚醒剤と同じく注射でも摂取できる」
価格は覚醒剤の半額。売人も「シャブより安くてシャブと同じ効能がある」と、うたって売る。覚醒剤と併用して使うこともあるという。それゆえに、今回逮捕された男から覚醒剤の陽性反応が出てもおかしくないわけだ。
だが、覚醒剤よりも幻覚を見やすいという恐ろしい副作用がある。「米国で話題になった『バスソルト』に含まれるのがMDPVなんですね」(浦上氏)。2012年、米国・フロリダ州マイアミの路上で、バスソルトを使用した男がホームレスを襲って顔面のほとんどをかみちぎった「マイアミゾンビ事件」が有名だ。
浦上氏は「広島でも、女が『腹の中に何かがある』と狂って自らの腸を切ったりした事例や、脱ぷんしたものを食べたりした事例がある」と説明する。
使用すると不安感も高まることから、佐伯署幹部は「不安になった結果、おかしくなって『シマウマに追われてる』とか『ヤクザに追われてる』とか言って警察に駆け込むやつは多い。今回の男もそういうことだろう」。
浦上氏は「推測だが、米軍関係者から広島の年配ヤクザの手に渡って広まったのでは。『メリケン粉』なんて言葉を若者は使わないから。人が人を襲ったり、車の運転中に暴走する、非常に危険な薬物だ。今後、日本全土に広まったら大変なことになる」と警鐘を鳴らした。
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