危険ドラッグ常習シェシェシェ男のブッ飛び人生「孫悟飯になって一旗揚げよう」
危険ドラッグの常習者は人気漫画「ドラゴンボール」の登場人物になりきっていた-。隣人女性の部屋に侵入しナイフで切りつけたとして、住居侵入と傷害罪に問われた無職、田中勝彦被告(32)の第2回公判が6月26日に東京地裁で開かれた。逮捕後の取り調べで「しぇしぇしぇのしぇ」と奇声を発し、送検時には報道陣のカメラに向けてピースサインを示すなど異様な行動を取った田中被告。この日の法廷ではハイテンションとは真逆な姿を見せたが、危険ドラッグの副作用については冗舌に語った。(太田明広)
■踊りながら接見室に登場
「調書の中で、手錠を外すために『界王拳(かいおうけん)』を使おうとしたとあるが、そうなのか」
証言台の田中被告に向かって弁護人が尋ねると、「やったと思うが詳しく覚えていない」と返答。さらに「孫悟飯(そんごはん)になろうとしていたのか」との質問に対し、田中被告は黙ってしまった。弁護人は「調書の内容に明確な記憶がないのだね」と述べ、質問を終えた。孫悟飯はドラゴンボールのキャラクターの一人で、界王拳とは戦闘能力を高める技の一種だ。
この日の法廷では被告人質問が行われた。「アダルトビデオの女優から(危険ドラッグの)パウダーを『吸って、吸って』といわれたので吸ったのか」「両親から『人の急所である眉間を狙え』とアドバイスされたのか」など、逮捕後に話した調書内容を確認する質問が検察、弁護側双方から相次いだ。
ただ、田中被告は「覚えていない」「記憶にない」と明確に答えることはなかった。
田中被告は、5月の初公判と同じ黒色のジャケットにパンツ姿で登場。髪は肩まで伸び、頬がこけてげっそりしていた。感情をあらわにすることもなく、返答に覇気がなかった。裁判長から「もう少し大きな声で答えて」と注意を受けても変わらなかった。
弁護人によると、田中被告は逮捕後の初めての接見の時に、踊りながら入ってきたという。送検時にも報道陣にピースサインをするなど、ハイテンションの姿からは、この日の田中被告はまるで別人のようだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿